伊藤 秀和さん
佐渡ビジネスコンテスト2026
受賞されたビジネスプランをご紹介ください。
ダイバーシティ保育で拓く佐渡の未来
「佐渡から世界へ、そして子どもたちの未来へ!私たちはこの島を、国内外の子育て世代から熱狂的に選ばれる『最高の学び舎・希望の島』へと進化させます!」私たちが2023年から佐渡市の皆さまと一緒に大切に育ててきた「保育園留学」。これまでに約40家族が佐渡での“暮らすような滞在”を体験し、確かな手応えを感じてきました。
今回のプランは、この土台にさらに熱い想いを乗せ、2030年に向けて「子育ての島」「学びの島」へとアップデートするための3つの新展開を掛け合わせたものです。
①ダイバーシティインストラクター(外国人保育人材の配置): 多文化・多言語(英語)のネイティブ人材を地域の保育園(沢根保育園など)に配置。子どもたちが日常の中で自然に国際感覚や「共に生きる力」を育む環境を常設化します。
②こどもみらいプロデューサー: 留学で訪れたご家族と佐渡の地域コミュニティを固い絆で結び、満足度を最大化させる現地受入のリーダーを配置します。
③海外向け保育園留学PR(Japan Preschool Exchange): 世界遺産でもある佐渡の圧倒的なポテンシャルを「Parent-Child Exploration in Japan」として海外の子育て世代に向けて力強く発信します。 佐渡の豊かな自然や伝統、温かい暮らしをフルに活かしながら、「雇用の創出」「観光で終わらない超長期的な関係人口の拡大」「地域経済の活性化」をすべて同時に、本気で実現していくためのプランです!
佐渡ビジネスコンテストへ応募したきっかけを教えてください。
「『楽しかった、また来たいね』のその先へ。単なる都市部からの受け入れで終わらせない。佐渡に暮らす子どもたち自身の未来を、私たちの手でもっと、どこまでも豊かにしたい。その思いがすべての始まりでした」
2023年から佐渡ではじまった保育園留学を推進し、累計の滞在人数は128名(大人75名・園児53名)を超え、満足度9割超えの高い体験満足度や素晴らしい声をいただいてきました。しかし、留学家族が増えれば増えるほど、私たちの胸の中には「地域の子どもたちや保育環境に対して、まだできることがあるはずだ」という熱い渇望が生まれていました。
都市部や海外からの家族を温かく迎え入れるだけでなく、この島で生まれ育つ子どもたちにこそ、日常の中で世界を広げる最高の原体験を届けたい。さらに、子育て世代に選ばれる島にすることで、島へ持続的な人流を生み出し、地域の雇用拡充にも貢献したい。
今回の提案は、佐渡市の雇用機会拡充事業補助金(特定有人国境離島地域社会維持推進交付金)との連動を前提に、新規雇用3名を創出するスキームをリアルに設計しています。「絶対に一過性のブームで終わらせない」「地域への貢献と事業の継続性を完璧に両立させる」という私たちの覚悟と確信を証明するために、このコンテストへの挑戦を決めました。
コンテスト本選審査へ進まれる中で課題などはありましたか?
「伝えたい想いがあふれすぎたからこそ、『なぜやるのか』という本質、提案の軸を極限まで研ぎ澄ましました」
すでに沢根保育園や羽茂こども園で前例のない挑戦が始まっており、ふるさと納税連携による寄付金額も100万円を超え、関係者の熱い想いが乗っている事業だからこそ、とにかく伝えたいメッセージも多く、保育、地域コミュニティ、インバウンド……複数の要素が複雑に絡み合う中で、審査員の方々にロードマップの圧倒的な実現可能性を信じてもらう必要がありました。
そのため、3カ年の収支計画や雇用スキームの徹底的なリアルさには、血の通った数字を落とし込みました。そのうえで、現状の課題をどう突破し、新しいビジネスが地域にどんな未来(VISION2050)をもたらすのかを、わかりやすくシンプルに、かつ熱量を持って届けるために、プレゼン日まで提案の軸をチーム一丸となり磨き上げました。
コンテスト後のNEXT佐渡のフォローアップなど、その印象や感想を教えてください。
「受賞という『最大の信頼』をいただいた。この事実が、佐渡の方々と私たちの心をひとつにする、何よりの追い風になっています」
今回は特定のフォローアップメニューを直接活用したわけではありませんが、このコンテストという最高の舞台を通じて、佐渡市の関係者や地域の皆さんに、私たちの本気と「ダイバーシティ保育で拓く佐渡の未来」というビジョンを広く深く知っていただけたこと、それ自体が大きな価値でした。
受賞という形で事業への信頼を高める機会となりました。
コンクリートジャングルからやってくる家族が佐渡の温かさに触れ、お隣さんから美味しいものをいただいて涙するような、そんな「心の通うビジネス」を、地域のみんなで「一緒に育てていこう」と手を取り合うための、強力なパスポートをいただいたと感じています。
なぜ佐渡で事業を展開されようと考えたのでしょうか?
「世界を驚かせる圧倒的な魅力と、深い地域課題。その両方が『ここにしかない』という熱量で交差した場所、それが佐渡だったんです」
私たちは保育園留学を全国で展開していますが、佐渡のポテンシャルは圧倒的でした。沢根保育園の「自然のものを使って遊びを見出す保育」や、羽茂こども園の「五感で佐渡の自然にたくさん触れる保育」、そして鬼太鼓や佐渡金山といった独自の伝統・歴史。
「非日常の自然」「温かい人のつながり」「食の豊かさ」のすべてが奇跡的なバランスで揃っています。さらに世界遺産という希少性は、シンガポールなど海外の家族が「ワークシートばかりの日常から飛び出して、大喜びで遊び回る」ほど、確実に心に響くことを実証で確認できています。
一方で、少子化や人口減少、保育士不足といった、日本の地域が直面する課題が最も色濃く凝縮されている場所でもある。課題の深さと地域の魅力、その両方が重なった佐渡だからこそ、私たちの事業が真に必要とされ、社会を大きく変える価値を生み出せる。そう確信したからこそ、私たちは佐渡を選びました。
佐渡で事業展開することのメリットや魅力とは何がありましたか?
「『島』という特別な世界だからこそ生まれる唯一無二のブランド力、そして何より、人と人との『心の距離の近さ』が、私たちの原動力です」
「島」という地理的な独自性は、それ自体が強力なブランドです。都市部の家族にとっても海外の家族にとっても、佐渡での体験はそれだけで人生の特別な1ページになります。 そしてビジネスを進めるうえでの最大の強みは、市役所や一般社団法人 佐渡共生推進機構、地域の受入施設や宿の皆さんが、信じられないほどの近い距離感で、まるで家族のように連携してくださることです。
新しい取り組みを、地域みんなで大切に、丁寧に育てていける温かさがあります。そして何より、島の子どもたちの弾けるような笑顔と、地域の方々がかけてくれる温かい言葉。これこそが、私たちが前を向き、事業を続けるうえでの一番の原動力になっています。
最後に、これから佐渡ビジネスコンテストに応募される方、
または応募を検討されている方へのメッセージをお願いします!
『佐渡のために、これがやりたい!』。その思いが少しでもあるなら、ぜひ挑戦してみてください。佐渡の大地は、あなたの挑戦を絶対に裏切りません!「佐渡でやりたいこと」が少しでもあるなら、まず手を挙げてみてください。」
コンテストの審査を通じてプランが鍛えられますし、審査員の方々からの熱い質疑やフィードバックを通じて、自分たちだけでは気づけなかった事業の課題や伸びしろが見えてくる、本当に貴重な機会になります。
私たちも、「佐渡の子どもたちの未来のために」という一点の曇りもない想いをプランに込め、ぶつかったからこそ、数え切れないほどの熱い出会いと、地域からの大きな信頼をいただくことができました。 ビジネスの種は、この豊かで広大な佐渡の大地だからこそ、力強く芽吹き、大きく育ちます。あなたの本気を、ぜひ佐渡で爆発させてください。挑戦をお待ちしています!